女性用の大人のおもちゃをオシャレにした商品が今度うちの部から発売されるから、あんた自分の彼女にプレゼントしてモニターしてきて。 友人のナミにそう言って渡された謎の三種類のおもちゃは、オシャレなどとは縁遠いゾロから見ても、まあ、置物っぽいと言うか少なくともアダルトグッズっぽさはあまりわからないものだった。 彼女などいないしそんなの自分で使えばいいと突っぱねたところセ...
「こりゃずいぶん派手にやったな。……ん、折れてはいねェな。変な風に捻ってねェか?」 「平気だ! 擦り剥いていてェだけだ」 「よしよし、泣かずに偉かったな」 「こんくらいで泣くか!」 ゾロの生徒であるルフィと養護教諭であるサンジは、ゾロの与り知らぬ所で仲良くなっていたらしい。考えてみればルフィは活発という言葉で片付けるにはあまりにもアクティブすぎる生徒だ。生傷も絶えない。ルフィが友達...
一月のある寒い日。 警察官の巡査であるゾロは、日課である町内の見回りを大方済ませて、最後に残っていた巡回箇所である商店街に立ち寄った。数店舗に顔をのぞかせて挨拶すると、いつものレストランに足を運ぶ。 マホガニーのドアに張ってあった張り紙を見て、踵を返してさっき通り過ぎた美容室のドアノブに手をかけた。 温度差のため結露で曇ったガラスドアを開けると、モダンな店の内装には不釣り合いにも思...
生まれてから今までずっと海の上で料理人として暮らしてきたサンジにとって、波による船の揺れは彼の眠りを妨げるものではなかった。 どちらかと言えば陸の方が揺れなくて逆に落ち着かない。サンジの身体は海の上で無意識にバランスをとることに慣れ過ぎているのだ。だがしかし――サンジの胸の上で眠っていた者にとっては、そうではなかったらしい。 「う……うぁ……」 ...
さりげなく繋いだ手は汗で湿っていた。 お前が熱いのだと言い返されるのが常だが、この男の手足はひんやりとしている事が多い。こと、秋から冬の気候に近い海域を走っているときは尚更。 ゾロの故郷であるシモツキ村は、グランドラインと違いちゃんと四季があった。そして、偶然にもと言うべきか、ゾロの誕生日である11月11日、秋とも冬とも言い難い気候と、い...